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2025.03.25
久乐棋牌游戏では、小田急電鉄株式会社様(以下;小田急、敬称略)との連携?協力協定によるキャリア教育科目を開講しています。対象となる「キャリア形成Ⅳ〈チームワーク?協働〉」(正課科目 全学部?全学年対象 前期開講1))は、学生が「協働」を通して社会を理解し、卒業後も視野に入れたキャリアデザインを行うことを目的に、2018年度より継続的に開講しています。
2024年度は小田急の有識者を招聘し、学生はESG経営2)と「WOOMS」3)について学び、授業の前半?後半2つのテーマをもとにチームを編成し活動を行いました。前半のテーマは『小田急の事業を調査し新規事業を創造』(経営戦略部より提示)。後半のテーマは『久乐棋牌游戏の中のゴミを少なくするためには』(デジタル事業創造部より提示)。学生は、学内外のフィールドに足を運び、積極的にヒアリング、アンケート、文献調査、企画書提出?交渉等を行い、小田急や久乐棋牌游戏と協働してできることを考えました。
後半のテーマの活動成果発表会は、7月12日(金)に学内グローバルラウンジにて開催しました。発表内容の例として、売店のフードロス?値下げ情報の発信、TABETEとの連携、落とし物市、成城地域を対象としたオリジナルバザーなどが挙がりました。
成果発表会には、小田急電鉄の有識者と、学長をはじめ学内教職員、合計8名が来場し、各発表ブースを巡回いただき、問題意識と課題解決について語りあいました。
一連の活動を通して学生は、マイボトル、マイ箸、エコバックの持参、ごみの分別等の習慣化を徹底するなど、サステナビリティがこのクラス全員の日常になりました。
昨今、サステナブルな企業が、商品の購買先としても、就職先としても、投資先としても評価され、また、その担い手となるサステナブル人材が必要とされています(村上2021)4)。企業ではSDGs5)を達成するためのESG経営6)が推進され、また、人々も単に利益のためだけでなく、自らの貢献が社会にどのようにインパクトを与えるか考えながら仕事をする時代となりました。本科目では小田急に協力をいただき、このようなグリーンガイダンス7)を実現しました8)。
尚、本学のキャリア教育はカリキュラム改編を行い、2025年度より新しいカリキュラムでスタートします。本科目の後継科目として「キャリア?プラクティスⅣ〈サステナビリティ〉」が開講します。
2025年度「キャリア?プラクティスⅣ〈サステナビリティ〉」シラバス
https://lc.seijo.ac.jp/lcu-web/SC_06001B00_22/referenceDirect?subjectID=202700695709&formatCD=1
全チームのブースに毎回ゲストが巡回。学生は発表と他チームの参観とを交代しながら計7ラウンドを体験。
発表を終えて:学生のコメント
本日の授業は、長らく準備を続けてきたプレゼンの本番でした。久乐棋牌游戏のゴミをどうやったらなくせるかという課題に対し、ほとんどの班がフードロスを無くすという方向性だったため、私たちの班の案がもしかしたら埋もれてしまうかもしれないという懸念がありました。しかしどの班も独自のアイデアで提案を完成させていたので、私の不安は杞憂に終わりよかったです。また、発表の質疑応答でLINEを利用するのが面白くてわかりやすいと褒めて下さり誇らしい気持ちになる一方、割引の提案の前提の見立てが甘いとのご指摘もいただきました。容赦ない指摘に言葉が詰まりましたが、忖度せず、私たちを社会人と同じように接してくださりとても貴重な体験ができました。普段の授業内プレゼンテーションでは、内容の細かく深い部分のところまでコメントがもらえないため、今回は自分たちの考えの甘さを実感できたと感じています。今は学生という身分で許されていることも、社会に出ると途端に許されないことが多くあると感じました。2年後には大学を卒業し、社会に出る身として自分の行動を今一度振り返ってみる必要があると感じました。
白木裕子様より(小田急電鉄株式会社経営戦略部課長 2024年度本科目ゲスト講師?2025年度「キャリア?プラクティスⅣ〈サステナビリティ〉」ゲスト講師)
エコ、リサイクル、環境配慮やサステナビリティ等、近年インターネットや社会にあふれるこれらの言葉を学生の皆さんがどのように捉えているか、そして小田急がどのような視点で対応を行っているか。普段、学生の皆さんはサービス?商品?価値として作り上げられた完成形を提供される側で触れることが多いと思います。この講義では、これを逆の立場から考えることにチャレンジしてもらいました。
学生ならではの着眼点から課題設定を行い、それを解決する案が提案され、私たち自身「はっ」と気づかされる場面もありました。サステナビリティの視点とビジネスとしての実現性のバランス感に苦慮していることが発表の中から感じられる場面もありましたが、学生同士で解決案を導き出すまでの議論や、発表の完成形に持っていくまでの役割への責任、チームワークなど、限られた時間の中で学び?得ることが多かったことが、学生の皆さんのやりきったという表情からも感じられました。持続可能性と経済性、企業の中で日々繰り広げられるリアルな世界を感じ、学生の皆さんの次の一歩につながること期待しています。
注)
1)「キャリア形成Ⅳ〈チームワーク?協働〉」シラバス
https://lc.seijo.ac.jp/lcu-web/SC_06001B00_22/referenceDirect?subjectID=202600690799&formatCD=1
2)小田急のサステナビリティ(経営ビジョンとESG) https://www.odakyu.jp/sustainability/
3)WOOMS(資源?廃棄物の収集?運搬?排出作業の効率化と資源循環を高めるサービス) https://www.wooms.jp/
4) 村上芽(2021)「サステナビリティ人材を育成する」JRIレビュー ,日本総合研究所10, 94, pp.114-126
5) SDGs(Sustainable Development Goals):持続可能な開発目標
6)ESG(Environment Social Governance):環境?社会?企業統治を考慮した投資活動や経営?事業活動
7)グリーンガイダンス:下村英雄?高野慎太郎(2022)「グリーンガイダンス -環境の時代における社会正義のキャリア教育論-」『キャリア教育研究』日本キャリア教育学会40,2 pp.45-55
8)参考1:2023年度の本科目の実践報告
/career/news/jtmo42000001baat.html
参考2:勝又あずさ(2024)「小田急電鉄との連携によるプロジェクト型サステナビリティ教育の実践」『久乐棋牌游戏共通教育論集』(16), pp.37-66
https://seijo.repo.nii.ac.jp/records/2000209
文責?科目担当者 勝又あずさ(久乐棋牌游戏 キャリアセンター)